千葉県の「島」に行きました
皆さんは,「千葉県の島」と聞いて,皆さんは何を想像するでしょうか?
多くの人は東京湾沿いの「埋立地」を想像するかもしれませんし、内房にある(浮島神社)を想像される方もいらっしゃるかもしれません(うさはかせ先生のご指摘により追加).
しかし、今回ご紹介するのは「内陸部」にある島なのです.
成田空港からさらにバスで30分くらいの場所にある地域です.
この地域は下総台地とその合間にひろがる沖積低地が入り組んだエリアです.
その地域の「島」は沖積低地に囲まれた「丘」なのです.
周囲は「栗山川」と「多古橋川」という2つの河川が流れており,このあたりの地形の基礎になっています.
ちなみに「栗山川」は千葉県内のみを流れる河川で夷隅川に次いで,2番目に流域面積が広いようです.
今回はこの「島」地区を訪れる機会がありましたので,今回はその時の様子を皆さんに共有出来たらいいなと思います.
いざゆかん!多古町へ
今日は千葉県多古町の「島」に行きます! pic.twitter.com/8KMRR74AGA
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
このエリアに行くのに,私は,成田空港第二ターミナルからの路線バスで向かいました!
成田空港に着きました!
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
多古町行きのバスが空港から出てるみたいです pic.twitter.com/DdKY7bL1pA
多古町行きのバス(成田空港第二ターミナル) pic.twitter.com/eLdWv7qkUQ
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
成田空港に行ったのに,飛行機に乗らないという変わった客になってしまいました.
それにしても,多古町行きのバスはかわいらしいですね!
バス車内の広告にこんなのがありました
出張!なんでも鑑定団in多古〜〜
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
皆さんのお宝募集中です! pic.twitter.com/2zZjJvuZVl
なんでも鑑定団が来るみたいですねぇ
町にとっては一大イベントなのでしょうね!
みなさんも是非,鑑定を依頼してみてはいかがでしょうか?
「いい仕事してますねぇ~」
多古町行きのバスの行き先は「道の駅多古 あじさい館」でした.
到着したのが昼頃なので早速おひるごはん
多古の親子丼美味しそ〜〜 pic.twitter.com/FgBiBhUfy8
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
多古産の卵を使った親子丼です.
お米も多古産の「多古米コシヒカリ」で,ものすごく美味しかったです!!
ついに「島地区」へ
ご飯を食べ終わったら,早速「島地区」へ向かいます
菜の花がすごく綺麗
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
にしても水面が高い! pic.twitter.com/7R7ABYWysc
お花を全力で推している地域なようです.
なかでも「あじさい」が有名なようで,栗山川沿いの遊歩道にはあじさいがたくさん植えられていました.
栗山川は平常時でも水面が高いことから自然状態であればもうすこし川幅が広いのかもしれません.
房総の水田地帯ってこういう景観だよね! pic.twitter.com/p6hrMaRq4X
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
千葉の水田地帯の景観はこんな感じのところが多いですよね!
なだらかな台地が続いています
いよいよ島地区に潜入していきます.
島地区入ります! pic.twitter.com/W8eTeQBSQQ
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
綺麗な露頭(テフラの層準はあまりわからない) pic.twitter.com/CxHFY7Au2J
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
沖積低地のど真ん中に突然現れる高台ですね
きれいな露頭が見えます.テフラ屋さんは行ってみてはいかがでしょうか?
坂がすごい! pic.twitter.com/KcIMIsvogX
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
かなり急な坂ですよね
坂を上りきった景観はこんな感じです.
島地区の上は耕作地〜〜 pic.twitter.com/uWnpo5hjWg
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
ちょうどこの辺りには「志摩城」と呼ばれる千葉氏のお城があったようです.
当時は島地区の周りはずぶずぶの湿地帯だったことから,攻められにくい地形で防衛面で優れていたと考えられます.
お城をはじめ,かなり古くからある地域なので,お寺や神社が多くあります.
島地区の八幡神社〜 pic.twitter.com/p0n7693u40
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
正覚寺
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
江戸時代は「日蓮宗 不受布施派」は禁制とされており、当時は隠れて信仰していたようです。
弾圧を受けていたこともあり、多古町と岡山県にあるくらいだそうです。 pic.twitter.com/LvpkvFtVDz
妙見神社だそうです
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
千葉氏の守護神?(あまり詳しくない)
神社なのに菩薩です pic.twitter.com/DkZ7cCqqKJ
天満宮 pic.twitter.com/0qCF2B3Owe
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
ここで注目したいのは「正覚寺」です.
江戸時代に禁令とされていた「日蓮宗不授布施派」の隠れ信者による内信寺の機能があり,隠れて信仰していたようです.
幕府の弾圧を避けるために集落内の道を複雑にしていたようです.
集落の道がよくわかる図が消防団の建物にあったのでどれだけ複雑なのかを感じてください.
消防団の地図
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
地元の人はこれでわかるんすかね? pic.twitter.com/rjZhSBGhzq
本当に何が何だかよくわからないですね...
また,島地区は全国に先駆けて「耕地整理」を行ったエリアだそうです.
島地区はかなり早い段階から耕地整理が行われていたようです
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月20日
耕地整理が早くできた褒美で金一封が渡されて、それを基に現在の多古高校ができたみたいです pic.twitter.com/dAhYHU66DO
耕地整理の褒美で教育機関の設立にこぎつけることができたことを考える,当時の村としては相当メリットが大きかったのだろうと思います.
浸食から逃れて周囲よりも高い地形が残っている「島地区」
時代を超えて,ズブズブな湿地帯ゆえに「到達しにくい」という特徴を生かしてお城や弾圧を逃れるためのエリアとして発展していきました.
千葉県の「島」のすごさを少しは感じることができましたでしょうか?
ぜひみなさんも行ってみてくださいね!
ジオ鹿牛田の観察② (大通りの観察と旧河道の発見)
都市を細かく観察しようの会(仮)の第一回を,足立区牛田・関屋エリアで行いました!
このときに,参加者の方々が感じていただいた内容をトゥギャッターでまとめましたので,こちらもご覧ください
ジオ鹿牛田の観察まとめ - Togetter https://t.co/oGcV18iErF @togetter_jpさんから
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
↓↓前回の記事はこちら↓↓
集合場所についてすぐ感じた驚き
私が到着してすぐ,個人的に驚いたのが,東武線の牛田駅と京成線の京成関屋駅の近さですね
50mくらいしか離れていなくて,パノラマがとれてしまうくらいの距離感でした
東武線牛田駅&京成関屋駅到着!
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
こんなに近接してるんですか!?!?
50mくらいです!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/Kdse2sXipf
東武と京成で何かいざこざがあったのでしょうか?詳しい方は教えてください!
そして,参加者が一番テンションが上がったトンネルです.
提灯ゴロしトンネル#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/HpZvSmilIX
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
謎の椅子、地獄表、崩れかけた盛土、車がぶつかったと思われる桁下注意の看板。 #ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/UndqbumRGZ
— 積@(´・ω・`) (@LineaNao) 2019年4月13日
高さ制限が1.7mという表記がありますが,実際のところは1.8mくらいありそうですね.
ただし,過去にはガンガントンネルの入り口に頭をぶつける車がたくさんあったことがうかがえます.
ネットで検索してみると,高輪にある提灯殺しと並ぶレベルの低いガード下ということがわかります.
http://car-me.jp/articles/11155/1
大通りへ
墨堤通りという名前だそうですね.
この道を歩いていましたら,こんな表示がありました.
海抜1m#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/fUifAGSXCB
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
やはり,土地の標高的には低そうだというのがわかります.
また,大通りをしばらく歩くと,いわゆる「ロードサイド型」の店舗が見えてきました
ロードサイド型店舗三連
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
ジョリーパスタ・マツキヨ・アオキ#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/PXRUqyomD1
ジョリーパスタを知らない参加者がいて,少し驚いてしまいました.
(かといって私もあまり行ったことはないですが・・・)
それぞれのお店に近づくと衝撃の事実が!
あっアオキ潰れとるな???
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
快楽CLUBができるみたい#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/WP890MSpaj
なぜ潰れてしまったのでしょうか・・・
そして新しく入居するのは,「快活CLUB」でしたね・・・(読み間違えてました汗)
最近,ロードサイド型のネットカフェが増えてきている感じがします.
聖地巡礼
そこから,墨田川沿いに進むと,今回,無作為に抽出されたポイント付近に到着します.
#ジオ鹿牛田の観察
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
本日の聖地 pic.twitter.com/xg7DFEsaHZ
今回は,この地点から半径300m以内のエリアを散策しています.
聖地からさらに南方へ進むと大きな橋がありました.
その名も「千住汐入大橋」
浅草方面と北千住方面を結んでいるので,交通量は比較的多いと思います.
そんな千住汐入大橋からの眺めに興奮しているツイートをご覧ください.
隅田川!!!
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
きれい!!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/r3xz9pIVpJ
隅田川のパノラマ
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
ほのかに潮の香りがします!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/muUgx2kM8z
遠くには,「東京スカイツリー」もよく見えました.
やはり,目立つシンボルが見えるエリアは地価が高くなるのでしょうか?
人工的に河川を固定しても,内側は土砂は堆積するようですね.
隅田川にもこんなところが…#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/Rur2nHRu3W
— ぶんちりゆいと (@yui_huniv) 2019年4月13日
鳥の憩いの場になっているようでした.
橋を渡ると,「都立汐入公園」が広がっています.
本日唯一の隅田川右岸側
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
汐入公園
お子さん連れが多いですね!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/pOu0DRHSL3
やはり土曜日の天気の良い日ということもあって,親子連れが多かったですね!
そこから,対岸を見渡すと大きなマンション群が建っていました.
大規模工場跡地の利用#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/DY34g3doTT
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
最初の地図を見たときに,「墨堤通り」を境に土地の大きさが異なる感じがする
という指摘がありました.
これは非常に的を得た指摘です.ここで旧版地形図を確認してみましょう.
今昔マップは過去の国土地理院が発行した地形図(旧版地形図)をWeb上で閲覧できるサービスです.土地利用の変遷を確認するときはこのWebページは非常に有用です.
旧版地形図を見ると,高度経済成長期頃(1960年代)には,大規模な工場がたくさん建てられていたようです.
その後,バブル期(1990年代初頭)になると工場跡地にマンション群が建設されるようになります.
この地域に工場の進出が進んだのは,墨田川の水運や常磐線へのアクセスの良さなどからと考えられます.
また,工場の撤退は地下水揚水規制と工業等制限法が背景にあると思われます.
ん?なんだこの違和感は・・・
街をめぐる中で,違和感を感じる構造物がありました.
なんか面白い高架橋#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/5jCvBd3ezV
— ぶんちりゆいと (@yui_huniv) 2019年4月13日
これは,京成線の高架下の道路です.
歩行者用と車道がうまく分かれていますが,なぜこんな変な構造にしたのでしょうか?
これを見た瞬間私たちは猛烈な違和感に襲われましたが,原因をつかむことができず,その場を離れます.
しかしこの道沿いには,お地蔵様や祠がたくさんあることに気づきます.
「何かから守ろうとしているのだろうか??」
そして,東武線とこの道を交差する地点で一人の参加者があることに気づきます.
「なんでここにガードがあるんだろうか?」
確認すると,人が通れないような僅かな隙間があることに気づきます.
旧河道発見なの~#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/5IAhYZd1cd
— ぶんちりゆいと (@yui_huniv) 2019年4月13日
そうです.河川の跡ではないかという話が浮上します.
たしかに,この地域の「地図を判読」した際に,「旧河道が見える」という指摘がありました.
ここで,おもむろに古い年代の地図を確認した私は驚きました.
旧河道上にいるなり〜#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/KrJFTq8KtJ
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
やはり,河川がここにはかつてあったのです.
付近の道路と比較すると明らかに道幅が広いので,もともと河川だったところを埋めて,道路にしているのだろうという結論になりました.
牛田駅と京成本線の橋梁に残る川跡
— 汽車旅愛好家(仮)(名前募集中) (@Kishyatabi3776) 2019年4月13日
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/WHCfzqtQRe
この発見に気づいた私たちは東武線の北側に行ってみることにしました.
そうすると・・・
#ジオ鹿牛田の観察
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
旧河道側の古いお宅に玄関がないですね pic.twitter.com/GwAfcaPQHk
現在,アスファルトで敷かれている道路はもともと河川だったところです.
車の車庫はありますが,家の玄関は反対側の道路に面して設置されていました.
車庫は後付けで作ったものではないかという推測ができます.
そしてこのツイートの画像左側のマンションの土地が三角形の土地でした.
参加者の一人から「この土地がすごく怪しい」という指摘が出ました.
旧版地形図を確認してみると・・・
三角形の土地はもともと荒地で,河川が分流しているように読み取れます.
「このマンションは 河川の分流したところに立地している!!」
分流点…?#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/KVmvfdiDwz
— ぶんちりゆいと (@yui_huniv) 2019年4月13日
#ジオ鹿牛田の観察
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
旧河道の分流地点
本日2つ目の聖地!!! pic.twitter.com/qoMJ59HozI
参加者が感じた「違和感」はよくよく調べてみると,きちんとした理由があることを痛感しました.
常日頃から「都市の観察」という視点を持っておくと新しい発見があるかもしれません.
あぁ~ 旧河道の音ぉ~(しない)#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/plmzgHYLom
— ぶんちりゆいと (@yui_huniv) 2019年4月13日
参加者の中には,旧河道の音を感じる人もいるみたいです.
この写真で言うと,2つのマンションの間の何もないところがもともと河川が流れていた部分になります.
古い地図を見ながら,河川がもともと流れていた場所をたどると・・・
#ジオ鹿牛田の観察
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
旧河道へ車は進入禁止です pic.twitter.com/fqLfRjOX1W
墨田川としっかり合流していることが分かりました.
都市の観察を終えて
牛田・関屋の観察を終えたところで,打ち上げをします.
打ち上げまでが観察ですからね!
北千住で打ち上げなう
— 汽車旅愛好家(仮)(名前募集中) (@Kishyatabi3776) 2019年4月13日
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/bggWApeSWG
北千住巡検なう#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/Iaiesgp58h
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
歩き回った後のお酒はとてもおいしいです(ニコニコ)
都市の観察を通じて,様々なことが読み取れます.
そして,その「観察する視点」は人それぞれ異なるわけです.
今まで経験してきたものとの「ずれ=違和感」を感じることによって,新たな発見が見えるとおもうのです.
ぜひ,皆さんも「細かい範囲を散策する」ということを通して都市観察の面白さを感じていってもらえたらなと思います.
次回は【6月1日(土)】を予定しています.
プログラムを走らせた結果,場所は【飯田橋】に決まりました.
飯田橋に決まる瞬間をご覧ください.
#ジオ鹿牛田の観察
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
は無事終了いたしましたが、開催のご要望が多いので第2回を開催します!
先ほどの打ち上げの際に日程を決めました
【6月1日(土)】
お時間ある方は是非お越しください!
なお、次回観察する場所は動画をご覧ください! pic.twitter.com/rcPVEQ9Xwi
また詳細は追って連絡します.
皆様のご参加をお待ちしております.
ここまで読んでいただきありがとうございました.
ジオ鹿牛田の観察 (地図の判読から旧市街地の確認まで)
都市を細かく観察しようの会(仮)の第一回を,足立区牛田・関屋エリアで行いました!
このときに,参加者の方々が感じていただいた内容をトゥギャッターでまとめましたので,こちらもご覧ください
ジオ鹿牛田の観察まとめ - Togetter https://t.co/oGcV18iErF @togetter_jpさんから
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
これから,参加者の皆さんが共有していただいた内容を基に,この牛田・関屋エリアを記述してみたいと思います!
【まずは地図を判読】
14:00に集合場所にお越しいただいた方に,地図からどのようなことが読み取れるのかを聞いてみました.
【現在の地図を見て感じたこと】
・川に囲まれてる
・平らな場所
・自然堤防が見えそう
・北千住に近い
・日光街道に近い
・下町感を感じる
・旧河道が見える
・東武線が曲がっていている
⇒理由:標高を合わせてるのかな?
・京成は直線的
⇒理由:高架化していて高さを合わせてるのでは?
・中央の大通りを境に建物の大きさが違う
【迅速測図との比較】
・荒川本流がこの時代にない
・車両基地は土地利用しにくそうなところに作ったのかな?
・河川沿いに堤防
・隅田川右岸が湿地ぽい
・田んぼが目立つエリア
・北千住の市街地は微高地の上にある
皆さんはこれらのことを地図から読み取れましたでしょうか?
これらの読み取りは簡単なものですが,非常に重要な視点で「都市の観察」を行う中で,これらの読み取りがすべてつながってくることになるわけです.
地図を観察して読み取った内容を基にいくつか仮説が立てられそうです.
・荒川放水路が建設されたことにより,地域に与えた影響はあったであろう.
・対象地域内には,かつて河川があったが埋められた部分があるようだ.
・自然堤防上で標高が高いのか,埋め立てたから標高が高いのかどちらかだろう
・観察範囲の南側はもともと住宅ではなさそうだ.何か大規模施設の跡地だったのではないか?
といった内容をTwitterに投稿したところ,すぐにレスポンスがありました.
(※参加者ではありません)
東武線は荒川放水路開削に伴い線形が大きく変わっている。
— M.小林@尼崎 (@oigawa2) 2019年4月13日
カーブがだいぶきつくなってるから距離は短くなったけど所要時間は伸びてそう
1枚目が日本鉄道旅行地図帳
2.3枚目は今昔マップ。#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/BKDdKoDeQD
やはり,荒川放水路が地域に与えた影響は大きそうです.
後で調べてみると荒川放水路の建設は1911年に建設が着工され,1924年に岩淵水門の完成をもって完成したようです.
(出典:国土交通省荒川下流河川事務所HP:http://www.ktr.mlit.go.jp/arage/arage00031.html)
街を歩いていると,わずかながら,土地に高低差がありそうだということが分かってきました.
#ジオ鹿牛田の観察
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
自然堤防の端っこな感じ pic.twitter.com/o9TD5FLuqz
いい高低差ですな#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/4QG93gMcED
— ぶんちりゆいと (@yui_huniv) 2019年4月13日
たしかに,微妙な高低差!気づく人は気づくけど気づかない人は気づかなさそうですね・・・
そして,私の大好物「狭隘な道路&セットバックの痕跡」が続々と現れてきます.
いぇい!
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
セットバック!!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/CMLooqyu4Q
セットバック中って感じだ
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/AUgk4uJ3yT
うおおお狭隘な道路やん!!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/Vytet39ss6
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
セットバックしなきゃ!!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/pJHx0PhI6O
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
隅田川に沿って曲がっている#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/ejEzhFroHW
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
現在の建築基準法では4m以上の公道に2m以上設置していないと建築許可が下りませんが,昔は規制が緩く,幅4m未満の道路でも建物の建設が可能だったためこのような問題が発生しています.
対策として,各自治体は狭あい道路をなくすために地域住民と連携して建物や敷地の後退(セットバック)を進めています.
つまり,この地域は古くからの市街地と推定できますね.
その証拠に,古くからの市街地の特徴である「お寺」がありました
お寺は旧市街地の象徴#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/6Et8W5uH49
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
自然堤防っぽい道から古い町屋街を望む
— 汽車旅愛好家(仮)(名前募集中) (@Kishyatabi3776) 2019年4月13日
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/2V9fwB0VOM
迅速地図に載ってる道のようだ。
— 汽車旅愛好家(仮)(名前募集中) (@Kishyatabi3776) 2019年4月13日
古いお寺もあって、聞き込みによると歌舞伎役者がたくさん来ていたらしい。
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/N9YG4MsAVi
この集落は,迅速測図にも乗っているようですね.
参加者の中には,お寺の中にいたおばちゃんに聞き込みをしてくれたようですね
本当に貴重な情報源なので聞き込みは重要ですよ!
歌舞伎役者がたくさん来ていたとのことですが,これは千住宿と関連があるのでしょうか?(誰か詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください!)
また,ツイートはしていないようですが,この地域の土地は複数の大地主の方の持ち物のようです.これはもともと水田が広がっていたからなのでしょうか?
狭隘な道路が密集するエリアは「木造住宅密集地域」とも呼ばれており,大規模災害時に延焼などの危険性があり,対応が必要と言われています.
参加者の中に,「消火器の多さ」を指摘してくれる人いました.
消化器多くね?#ジオ鹿牛田の観察
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
足立区の取り組みなんかな?#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/et1wapBWRI
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
3時間で10コ発見#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/atq2ZHIT6N
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
大規模災害時の火災は住民による初期消火が重要であるといわれています.
みなさんの近所にも観察してみると意外に消火器などがあるかもしれませんね!
↓↓続きはこちら↓↓
【都市の観察】へのご招待
皆さんは街を歩くとき,どのようなことを考えながら歩きますか?
・・・正直なところ「何も考えずに」歩いていることが多いと思います.
でも,それぞれの都市空間には地形の形成からはじまり,多くの人が住むようになり,その地域ならではの文化が形成されていったわけだと思うんです.
そういったものを「観察する」ことを通して言葉化してみようというのが,今回の企画です.
【お知らせ】
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月7日
イベントを企画します!題して
【都市を細かく観察しようの会(仮)】
2019年4月13日(土)13:00〜@牛田駅
友達が東京23区内にランダムでポイントを打つプログラムを作成しました
そこで、このプログラムを用いてランダムにプロットされた地点から【半径300m】を探索してみようと思います pic.twitter.com/qPN38mFJJG
この企画の着想は,新人研修で渋谷の街をぶらぶら歩いていたからでした.
新人研修の最初のほうは,もう疲れてしまって,観察すらもできなかったのですが,3日,4日通っているうちに慣れてきて,都市の様子を見れるようになったのです.
そこで気づいたのが,渋谷の道玄坂の表通りも2階建ての低い建物と高い建物が混在していて,面白い景観だなと思いました.また,スクランブル交差点の大型のパネルの裏側がすごい構造していることにも気づきました.
渋谷駅スクランブル交差点のうち1番左側の液晶パネルの裏側が想像以上に壮観 pic.twitter.com/9Q0EVQhBVu
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月5日
渋谷って何も考えずに歩くと面白くないけど、【観察】しながら歩くとものすごく面白いんですね
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月5日
それと同時に,地誌学に必要な「見知らぬ土地の記述」というのはこういうことなのかなと思うようになりました.
案外、昔の人がやっていた「知らない地域を記述する技術」って趣味レベルなら非常に面白いんじゃないか?
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月5日
学術的ではない「都市の観察」
結構面白いかもしれない
私たちは仕事場や学校と自宅を往復するだけのことが多くて,同じ東京でも,知らない場所はまだまだあるのだろうなと思うようになりました.
また,これまでの経験から,観察者がそれぞれ持つ,「これまで生きてきた環境」や「学んできた学問」などによって,都市を見るポイントは大きく違うのではないかと思うようになりました.
同じ都市空間を観察していく中で,どのような違いが観察者同士でありそうなのかに気づければ,地理学の研究に役立つだけではなく,他の人の考え方を尊重する気持ちや幅広い視野を持つことができるはずと思いました.
それと同時に,こんなことも思い出しました.
「笑ってこらえて」のダーツの旅で、「当てたポイントから半径100m以内しか歩けない企画」があった気がするんだけど、アレ、割とやってみたさがある
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月5日
調べてみたらダーツで当たったポイントから半径300m以内しかロケができないという企画でした.
2012年ころの企画みたいですね・・・時が経つのは早いです.
プログラムを作るのが得意な大学時代の友人がいたので,その子に依頼して「東京23区内にランダムに地点をプロットさせる」プログラムを作ってもらいました.
これらのことから,私が思いついたのは,
プログラム上で無作為にプロットされた地点から半径300mを観察したら何か面白いのではないか?
でした.
プログラム上で無作為に地点を発生させることで,「本当に知らない土地」を散策することができるのです.
そこでプロットされた地点は「牛田・関屋」のあたりだったのです.
地図中央の黄色い点は今回ランダムにプロットされた地点です.
それでは次の記事で当日のレポートをまとめていきたいと思います!
↓↓当日のレポートはこちら↓↓
新島・式根島に行ってきました2【2018年8月】
8月20日の7:30に新島に到着しました。
これは新島に限らず、どこの離島に行ってもよくあることなのですが、港まで宿泊先のお宿の方が送迎をしてくださいます。
今回は「しまぽ通貨」を使いたかったので、しまぽ通貨が使えるお宿から選びました!
B&Bセブンさんです。
これで一泊6000円とか良すぎだろ! pic.twitter.com/Xs2CqucbUg
— 東京ジオ鹿大学🤠地理学科 (@Deer9215c04) 2018年8月20日
シモンズのセミダブルベッドでぐっすり休むことができました!
素泊まりですが、6000円でこの綺麗さはなかなかないですよ!!
新島にお越しの際は是非検討してみてくださいね!!
あとこのお宿にはネコちゃんがたくさんいましたよ~
ネコ好きなら最高のお宿です!!
原付で新島爆走してるなう(法定速度30km/hは守る) pic.twitter.com/QZhzOeWNVW
— 東京ジオ鹿大学🤠地理学科 (@Deer9215c04) 2018年8月19日
新島はちょーっと広い上、起伏が激しいので、自転車での移動よりは原付か車での移動がおすすめです!
特に北側の集落「若郷」と村の中心部「本村」の行き来は「平成新島トンネル」を使わなくてはいけないのですが、このトンネルは歩行者と軽車両の進入が禁止なので、最低でも原付を借りないと往来ができないので注意が必要です。(それ以外の方法だと、村営バスを利用する必要があります。)
そこで私たちは原付を借りて人生初の公道原付ツーリングを楽しみました!
新島北部の集落「若郷」に到着しましたよ!
若郷漁港と若郷集落
— 東京ジオ鹿大学🤠地理学科 (@Deer9215c04) 2018年8月20日
断崖絶壁に立地している集落すごいな pic.twitter.com/fKpQI0vfLm
写真のように、ものすごいっ断崖絶壁に位置していますね!
2000年に発生した「伊豆諸島北部群発地震」では深刻な被害を受けています。
被害状況の画像がこちらです。
出典:(大原,2011)「伊豆諸島新島村若郷地区」の落石対策について
(砂 防学会誌, Vb1. 54, No. 3, p. 66-71, 2001)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sabo1973/54/3/54_3_66/_pdf
若郷集落にはかつて小学校がありました。その名も「若郷小学校」
現在は閉校しており、「若郷会館」として村の公民館みたいな施設になっています。
2000年の地震で若郷小学校は、後ろの切り立った崖が崩れて建物が被災しました。
当時の石原都知事と当時の村長の会話の内容がこちら(一部改変してます。)
都知事「よくこんなところに学校を作ったね。」
村長「後ろの崖は非常に硬いので、崩れるとは思っていなかった。」
この発言から分かるように、災害は「起きるわけがない」というところで発生するのですよね。
私たちも災害について、意識しながら行動する必要がありそうです。
当時の画像は、若郷会館2階の資料室で閲覧できますので、当時の被災状況を確認したければ是非「若郷会館」へ!
それではこの記事はこのくらいにしますね!
まだまだ続きますよ!
新島・式根島に行ってきました【2018年8月】
みなさんは『新島』という島をご存じでしょうか?
東京から南へ150km。東京都なのに東京都ぽくない場所。それが伊豆諸島の新島です。
私は、この伊豆諸島の島々の面白さを感じて引き寄せられていき、現在は伊豆諸島全島制覇を目指しています。
これは8月に新島とおとなり式根島を訪れたときの様子を紹介するページです!
旅行先の一つの候補として検討してみてください!
今晩のさるびあ丸で出発して、木曜日に帰ってくるんじゃが、さるびあ丸の航路を台風20号が直撃フラグ立ってて怯えてる
— 東ジオ鹿大学🤠地理学科 (@Deer9215c04) 2018年8月19日
旅行の日程は2018年8月19日の夜~8月23日までの4泊5日
週の中頃には台風の接近との報道があり、「帰れなくなったらどうしよう」という不安に駆られていました。
毎日新聞の記事から進路図を引用させてもらいました。
進路図的には伊豆諸島は影響なさそうですが影響が出たらいやだなぁと思いながら、ら東京竹芝23:00に出航する大型客船「さるびあ丸」に乗り込んでいくわけです。
さよなら東京行くぜ東京 pic.twitter.com/kX6eoWbr0m
— 東京ジオ鹿大学🤠地理学科 (@Deer9215c04) 2018年8月19日
夜なので写真写り悪いですね(-_-;)
東海汽船のさるびあ丸です。
夏に有名な「東京湾納涼船」と同じ船です
パリピのための船はすぐに伊豆諸島の足へと変わるのです。
さるびあ丸での宴の開始じゃ〜〜 pic.twitter.com/JWtFGTxrHc
— 東京ジオ鹿大学🤠地理学科 (@Deer9215c04) 2018年8月19日
船旅にはお酒はやっぱり欠かせませんね!
竹芝フェリーターミナルの売店で角ハイボールをゲットしたので、おいしくいただきます。
「しまぽ通貨」がこの売店では利用ができるので、お得にお酒を手に入れられますよ~(そのうちお得な「しまぽ通貨」のご紹介をすると思います~)
向かいにいるのは仲の良いお友達(今回の旅の同行者)です!
今回は繁忙期ともあって、2等和室が取れませんでした( ;∀;)
2等椅子席に座りました~
大型客船 さるびあ丸のご案内|大島・利島・新島・式根島・神津島へ|東海汽船
高速バスの椅子と比べると140度まで倒れるので寝やすいですが、やはり快眠とまではいかず・・・
場所によっては冷房が直接あたるので、毛布を借りるとよいでしょう!(1枚100円です)
東京に来た! pic.twitter.com/WvXwGfAtCg
— 東京ジオ鹿大学🤠地理学科 (@Deer9215c04) 2018年8月19日
目が覚めたら、新島に着いていました!!
前日夜23:00に出航したさるびあ丸は翌日7:30頃に到着します
ちょうどよい時間ですよね!朝早くから行動を開始できます
台風20号の影響からか、結構揺れがすごかったですね!
着岸するときの映像があるので、どれだけすごかったのかを感じてください!!
新島での過ごしている様子は後日改めて紹介していきたいと思います!ではでは!!