ジオ鹿牛田の観察 (地図の判読から旧市街地の確認まで)
都市を細かく観察しようの会(仮)の第一回を,足立区牛田・関屋エリアで行いました!
このときに,参加者の方々が感じていただいた内容をトゥギャッターでまとめましたので,こちらもご覧ください
ジオ鹿牛田の観察まとめ - Togetter https://t.co/oGcV18iErF @togetter_jpさんから
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
これから,参加者の皆さんが共有していただいた内容を基に,この牛田・関屋エリアを記述してみたいと思います!
【まずは地図を判読】
14:00に集合場所にお越しいただいた方に,地図からどのようなことが読み取れるのかを聞いてみました.
【現在の地図を見て感じたこと】
・川に囲まれてる
・平らな場所
・自然堤防が見えそう
・北千住に近い
・日光街道に近い
・下町感を感じる
・旧河道が見える
・東武線が曲がっていている
⇒理由:標高を合わせてるのかな?
・京成は直線的
⇒理由:高架化していて高さを合わせてるのでは?
・中央の大通りを境に建物の大きさが違う
【迅速測図との比較】
・荒川本流がこの時代にない
・車両基地は土地利用しにくそうなところに作ったのかな?
・河川沿いに堤防
・隅田川右岸が湿地ぽい
・田んぼが目立つエリア
・北千住の市街地は微高地の上にある
皆さんはこれらのことを地図から読み取れましたでしょうか?
これらの読み取りは簡単なものですが,非常に重要な視点で「都市の観察」を行う中で,これらの読み取りがすべてつながってくることになるわけです.
地図を観察して読み取った内容を基にいくつか仮説が立てられそうです.
・荒川放水路が建設されたことにより,地域に与えた影響はあったであろう.
・対象地域内には,かつて河川があったが埋められた部分があるようだ.
・自然堤防上で標高が高いのか,埋め立てたから標高が高いのかどちらかだろう
・観察範囲の南側はもともと住宅ではなさそうだ.何か大規模施設の跡地だったのではないか?
といった内容をTwitterに投稿したところ,すぐにレスポンスがありました.
(※参加者ではありません)
東武線は荒川放水路開削に伴い線形が大きく変わっている。
— M.小林@尼崎 (@oigawa2) 2019年4月13日
カーブがだいぶきつくなってるから距離は短くなったけど所要時間は伸びてそう
1枚目が日本鉄道旅行地図帳
2.3枚目は今昔マップ。#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/BKDdKoDeQD
やはり,荒川放水路が地域に与えた影響は大きそうです.
後で調べてみると荒川放水路の建設は1911年に建設が着工され,1924年に岩淵水門の完成をもって完成したようです.
(出典:国土交通省荒川下流河川事務所HP:http://www.ktr.mlit.go.jp/arage/arage00031.html)
街を歩いていると,わずかながら,土地に高低差がありそうだということが分かってきました.
#ジオ鹿牛田の観察
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
自然堤防の端っこな感じ pic.twitter.com/o9TD5FLuqz
いい高低差ですな#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/4QG93gMcED
— ぶんちりゆいと (@yui_huniv) 2019年4月13日
たしかに,微妙な高低差!気づく人は気づくけど気づかない人は気づかなさそうですね・・・
そして,私の大好物「狭隘な道路&セットバックの痕跡」が続々と現れてきます.
いぇい!
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
セットバック!!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/CMLooqyu4Q
セットバック中って感じだ
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/AUgk4uJ3yT
うおおお狭隘な道路やん!!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/Vytet39ss6
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
セットバックしなきゃ!!!#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/pJHx0PhI6O
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
隅田川に沿って曲がっている#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/ejEzhFroHW
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
現在の建築基準法では4m以上の公道に2m以上設置していないと建築許可が下りませんが,昔は規制が緩く,幅4m未満の道路でも建物の建設が可能だったためこのような問題が発生しています.
対策として,各自治体は狭あい道路をなくすために地域住民と連携して建物や敷地の後退(セットバック)を進めています.
つまり,この地域は古くからの市街地と推定できますね.
その証拠に,古くからの市街地の特徴である「お寺」がありました
お寺は旧市街地の象徴#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/6Et8W5uH49
— ジオ鹿さん (@GeoDeer9215c) 2019年4月13日
自然堤防っぽい道から古い町屋街を望む
— 汽車旅愛好家(仮)(名前募集中) (@Kishyatabi3776) 2019年4月13日
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/2V9fwB0VOM
迅速地図に載ってる道のようだ。
— 汽車旅愛好家(仮)(名前募集中) (@Kishyatabi3776) 2019年4月13日
古いお寺もあって、聞き込みによると歌舞伎役者がたくさん来ていたらしい。
#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/N9YG4MsAVi
この集落は,迅速測図にも乗っているようですね.
参加者の中には,お寺の中にいたおばちゃんに聞き込みをしてくれたようですね
本当に貴重な情報源なので聞き込みは重要ですよ!
歌舞伎役者がたくさん来ていたとのことですが,これは千住宿と関連があるのでしょうか?(誰か詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください!)
また,ツイートはしていないようですが,この地域の土地は複数の大地主の方の持ち物のようです.これはもともと水田が広がっていたからなのでしょうか?
狭隘な道路が密集するエリアは「木造住宅密集地域」とも呼ばれており,大規模災害時に延焼などの危険性があり,対応が必要と言われています.
参加者の中に,「消火器の多さ」を指摘してくれる人いました.
消化器多くね?#ジオ鹿牛田の観察
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
足立区の取り組みなんかな?#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/et1wapBWRI
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
3時間で10コ発見#ジオ鹿牛田の観察 pic.twitter.com/atq2ZHIT6N
— らぐあいら (@LaGuaira_1202) 2019年4月13日
大規模災害時の火災は住民による初期消火が重要であるといわれています.
みなさんの近所にも観察してみると意外に消火器などがあるかもしれませんね!
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