東京ジオ鹿大学地理学科事務室

都市の観察の投稿が多いです。Twitterを中心に活動中

ジオ鹿辰巳の観察①辰巳地区から東雲地区を望む

平成最後の日(平成31年4月30日)に一人で「都市の観察」をしてきました

 

本当は甲府に行きたかったのですが,バスの時刻を勘違いして,乗り遅れるという痛恨のミスをしてしまいまして,その代わりとして行ったものです.

 

あまりにもショックすぎたので,フォロワーの皆さんにこの後の行動を投票してもらったところ,「23区ダーツの旅」をしてほしいとのことだったので,ダーツの旅をすることにしました.

 

「都市を観察する会」でやっているアレを使って,「辰巳」を観察することにしました.

「都市を観察する会」についてはこちらの記事をご覧ください

 

deardee9215c.hatenablog.com

 

さてさて,「辰巳」に行くことになったわけですが,例のごとく,辰巳は初めて行くので,なにも予想がつきません

とりあえず地図を作成してみました

 

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辰巳の地図.基盤地図情報を基に編集

THE埋立地というエリアですね.

どんな街が広がっているのでしょうか?

 

まずは駅に貼ってあった都市地図からどんな街なのか想像してみます

 

一番特徴的だなと感じたのは「都営アパート」の存在でした.

この街の骨格というべき構造物であり,一番注目しなくてはいけないなと思うわけです.

 

よく地図を見ると,小学校が隣接して2校もあります.

 もしかして,子どもは結構多いのかな?と想像していましたが,フォロワーの一人の方から,こんなツイートをもらいます.

 

2校の児童数に大きな差がありそうです.

かつては多かったけど,子どもの人数が 減ってしまっているのかもしれないと想像されます.

統合の議論もあってもおかしくない気もしますが実際にはどうなんでしょう?

 

辰巳小学校

・開校年:1968年(昭和43年)

・児童数:222名(2017年5月現在)

 

第二辰巳小学校

・開校年:1973年(昭和48年)

・児童数:703名(2018年4月現在)

 

児童数に大きな隔たりがありますね.

どうしてこのような差が生じているのでしょうか?

 

ここで,2つの小学校の学区はどのようになっているのかを見てみましょう.

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辰巳小学校と第二辰巳小学校の学区域の図.学区と小学校の位置は国土数値情報のデータを使用

 面積だけで見ると,「辰巳小学校」のほうが広いように見えます.

辰巳小学校のHPを参照すると「辰巳小学校は、辰巳団地専用の学校として、団地の建設と同時に建てられ、昭和43年9月2日に開校しました。」という記述があります.

学区=辰巳団地ととらえていいと思われます.

tatsumi-sho.koto.ed.jp

 

一方,第二辰巳小学校の辰巳運河の対岸にも学区が広がっていることが印象的です.

辰巳運河の対岸にはどのような景観が広がっているのでしょうか?

 

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辰巳駅から辰巳運河対岸の景観です.超高層マンションが立ち並んでいます.

 

 第二辰巳小学校の学区にはこういった東雲地区の超高層マンションが入っているようですね.

いわゆるウォーターフロント開発」によってできたマンションといえるでしょう.

・・・そういえば江東区って都心回帰の影響で最近人口が増えてきているんでしたよね?

 

 

そこで,人口の変化を見ていきたいなと思います!

総務省統計局が国勢調査のデータを町丁目単位で年齢別の人口を公開しています.

無料でダウンロードできますので,ぜひ皆さんも活用してみてくださいね.

www.e-stat.go.jp

 

今回は5歳~14歳までの人口変化の様子を地図化してみましたよ!

ほぼ小学校に通う人数ととらえていいと思われます

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江東区における5~14歳までの人口分布図.2000年(平成12年)と2015年(平成27年)の国勢調査のデータを基に編集

ご覧のように,5~14歳までの子どもの人口が2000年から2015年にかけて江東区臨海部を中心に増加していることが読み取れますね.

 

ここで辰巳小学校と第二辰巳小学校のあたりを拡大してみましょう.

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辰巳小学校と第二辰巳小学校周辺の5~14歳の人口分布図.2000年と2015年の国勢調査のデータを基に作成.小学校区は国土数値情報を基に作成

このように見比べてみると,2000年から2015年の間に,「第二辰巳小学校」の学区で子どもの人口が急激に増加していることが分かります.

つまり,先ほどご紹介した東雲地区の「超高層マンション」の影響ではないかなと推察できるのです.

 

では,かつての東雲地区の超高層マンションのあたりには何があったのでしょう?

そこで「今昔マップ」を参照してみます.

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左側が1992年~1995年頃,右側が1998年~2005年頃の地図です.

 

東雲地区の超高層マンションが建っているあたりにはかつて,三菱製鋼の工場があったようですね.

この工場が廃止されて再開発を行ったと考えられます.

 

ネットで調べてみると,この再開発地区は東雲キャナルコートという名称らしいです.

例のごとく三菱グループが開発に関与しているらしいですね.

 

URが管理しているエリアもあるようですよ.
UR 賃貸住宅の情報はこちら

ur-land.net

60㎡くらいで17万円・・・

 

なんか頑張れば共働き世帯なら住めそうな気がします...

いつかこういうところ住んでみてぇな~

 

というところで,続きはまたのちほど~

次は「辰巳団地」を観察してみた結果をご紹介したいと思います!