私は地図をこう使い分けています
こんにちはジオ鹿です.
昨日投稿した『あなたはどの地図アプリを使いますか?』の反響が予想以上に大きく正直驚いております.
実際にはあまり届いていないのですが,「お前は地図アプリどう使い分けてるんだよ」と思う方も多いと思うので,紹介していきたいと思います.
◯私と地図アプリ
私は大学時代に地理学を専攻していました.地理学は空間科学であり,空間内の相互関係を明らかにする学問だと私は考えています.
空間内の相互関係を把握するにあたって,「地図」以上に優れたツールはありません.
おのずと地図を使う機会が増えていくわけです.
地図を使う機会が多かった私は「地図リテラシーが高い人」と呼べそうです.
そんな私がどのような地図アプリをどう使い分けているのか,ご紹介していきたいと思います.
◯とにかく見やすい「地図Mapion」と「キョリ測」
スマホで一番使っている地図アプリはONE COMPATHが提供する「Mapion」と「キョリ測」です.
私の地図に対する要望は「検索すること」や「自動でルート案内すること」ではなく,「地図がとにかく見やすいかどうか」ということです.
地物や境界線,駅の出入口情報などが網羅的に表現されているMapionは私の要望を満たしています.
私は地図アプリ上で基本的に「検索機能」を用いることはありません.
行動範囲の位置関係は大体頭の中に入っているので,より詳細な地域を把握するにあたってMapionの地図を用いています.
検索機能を例外的に利用するのは,初めて行くお店の場所を調べる時です.
Googleでお店の住所を調べた後に,Mapionで住所検索を行なっています.
これら2つのアプリの使い分けは以下の通りです.
・地図Mapion
「地図Mapion」は現在地機能をオンにして,現在地周辺の地図をすぐに確認できるようにしています.
現在位置と周りの風景にズレが生じていないかどうかを確認するために用いています.
・キョリ測
「キョリ測」は,あえて現在地機能をオフにしています.
理由は「地図の閲覧と距離の測定」に特化させるためです.
キョリ測では,「街歩き」を行う地域の様子の確認や街歩きのルートをキョリ測上で決めたりしています.
私は地図を見ただけで目的地にたどり着くことができますが,最短経路が分からないです.その時は,「キョリ測」で,現在位置と目的地の2点間を「道沿い機能」を用いて最短経路を調べています.(道沿い検索は360円の有料サービスです.1回買えばずっと使えます.)
徒歩ルートの道沿い機能は,2点間の距離が4km未満であれば計測することができます.
私の経験から,Mapionの地図が使いやすいと感じる人は以下の特徴を有していると思います.
・空間把握能力が優れており,頭の中に地図が入っている人
・ルート検索をしなくても目的地にたどり着ける人
Mapionの地図が使いやすいと答える人は,趣味として街歩きを行なったり地理学専攻の人など,地理・地図に関係している人が多いと感じています.
頭の中に地図の情報が多ければ多いほど,地図に要求する仕様は,ルート検索ではなく,情報量が多く見やすい地図であると思われます.
〇東京時層地図
東京時層地図は,日本地図センターが提供する地図アプリです.
東京から横浜のあたりの明治時代~バブル期までの6つの時代の旧版地形図と現代の地理院地図や過去の空中写真などをみることができます.
東京時層地図の良いところは,オフラインで古地図が見れることです.
類似のサービスとして,谷先生が作成している「今昔マップ」がありますが,はオンライン上でしか閲覧できません.
また,地図上にピンを打つことができ,時代の変化とともに,ピンを打った場所がどのような変貌を遂げているのかを確認することができます.
この地図は特に,私が企画する「街歩き」や「都市の観察」といった場面で多いに活躍しています.
しかしながら,ネックとなるのがアプリの値段です.
アプリとしては高いですが,「本を1冊買った」と思えばまぁ標準的な価格でしょう.
また,アプリの容量がiPhone版が1.1GB,iPad版が1.7GBもあるため,容量が小さい端末を使っている人にとっては負担となるかもしれません.
〇地図アプリがナビをする時代は終わった!?Waaaaay!
皆さん,「Waaaaay!」というアプリをご存知でしょうか?
トゥギャッターにまとめた反応として『「Waaaaay!」が入っていない』と感想を抱く方がいらっしゃったので知りました.
みなさんがよく使う地図アプリはなんですか? - Togetterのコメント欄より
最初コメント欄を見たとき,「なんだこれは?」と思いましたが,怖いもの見たさで私はさっそくダウンロードページを見てみました.
アプリケーション説明はこんな感じでした.
どんな方向音痴でも迷わないナビアプリ、それがWaaaaay!(うぇーい!)です。
本当の方向音痴はそもそも地図が読めません。そこで、うぇーい!では、地図を取っ払って、向かうべき目的地までの"距離"と"方向"だけを指し示します。これにより利用者は、「自分はどの方角を向いているのか?」や「どのような道順を辿るのか?」などを気にかける必要なく、自分の目的地のみに集中して向かうことができます。複雑でわかりにくいマップアプリには、もうサヨナラ!!
これを見た瞬間「そんなナビゲーションアプリ,絶対迷うだろ!!」と思いました.
・・・まぁそうはいうものの,食わず嫌いなのもよくないので,まずは使ってみました.
偶然,高崎市内のゲストハウスに泊まる用事があったので,高崎駅からそのゲストハウスに行く途中でこのWaaaaay!(うぇーい!)を使ってみました.
ちなみに宿泊したゲストハウスはコチラです.
すごく良い雰囲気のゲストハウスでした!楽しかったです!
さて,高崎駅から灯り屋さんに向かいます!
ちなみに,課金をすると,矢印を「サンマ」に変更できるようです.
どんな需要!?!?
そしてついに・・・
実際にWaaaaay!(うぇーい!)を使ってみて感じたことをまとめてみます.
・地図アプリが提供するナビゲーションシステムの時代は終わったか?
・「方角と距離がわかればいい」という発想は「航海」と同じ
・目的地に着いたかどうかは「雰囲気」で意外とわかってしまう.
・地図を見ながら移動してきた人からすると不安に感じながら移動していました.
・画面を注視しないと不安になる.
こんな感想になりました.
空間把握能力が長けている人でも「Waaaaay!(うぇーい!)」を一度使ってみるといいかもしれません.
方向音痴の方に対しての究極のナビアプリですし,正直にいうと,地図を表示したナビゲーションの時代は終わったかもしれないと感じました.
以上,ジオ鹿の地図の使い分けでした!